FMC 思考過程 (tribox Contest 2020211)
tribox Contest 2020 後半期 第11節 の FMC の思考過程をまとめます。 27手と個人的には不満足な結果ですが、インサートで少し珍しいキャンセルの仕方をしたので解説します。
解答
([1] U' D' L R2 D' L2 U' D2 R' D2 R [4']) // DR (11/15)
(F2 U2 [2] R2 D B2) // 3e2e2E (5/20)
[1] = (B2 D U' L2 U D') // 2e2E (6-4/22)
[2] = (U2 R L F2 R' L' [3] U2 R2) // 3E (8-4/26)
[3] = (L2 [4] D2 F2 U2 R2 D2 B2 U2) // first solution (8-3/31)
[4] = (M), [4'] = (M') // finish (4-8/27)
final solution:
B2 D' B2 D2 R2 U2 F2 L' R' D2 L' D2 R D2 U L2 D R2 L' D2 L2 U D' B' R B2 F (27)
思考過程
EO
(F* D L B*) // EO (4/4)
(D2 F* L B*) // EO (4/4)
(F*) R2 L' F* // EO (4/4)
ここまで5分ちょっと。
DR
(F B2 R' B*), (F' D L B*), (D2 F* L B*) ルートからは何も見つけられませんでした。
(F' B2 R' B) ルート
(F2 U2 R2 D B2) // 3e2e2E (5/20)
DR
までかなり手数がかかっていますが、コーナーがとても簡単でブロックも多かったのでとりあえずスケルトンを作りました。結果的に採用ルートとなります。
ここまで15分も経ってません。
(F D L B) ルート
(U2 R2 D2 F2 D' R2 D R2 D2) // 5e (9/22)
(F) R2 L' F ルート
(D B2 D' B2 U' L2 D' B2 D2 F2 U D') // 2e2e (12/25)
F2 U L D2 L2 U2 R L' D R2 D // DR (11-1/14)
L2 B2 R L2 D2 R2 U2 R U2 // 5e (9/23)
U D' R D' R2 U2 L2 D L
の後、ブロックはそこそこあったのですが、自分の知ってる手順でコーナーを揃えるとブロックが崩れてしまうのスイッチしました。
この時点で40分くらい経過で少し早いですが、4手 EO
のノーマルは調べ終わったので区切りがいいと思いインサートを始めました。
インサート
(F' B2 R' B' [1] U' D' L R2 D' L2 U' D2 R' D2 R F2 U2 [2] R2 D B2)
[1] = (B2 D U' L2 U D') // 2e2E (6-4/22)
[2] = (U2 R L F2 R' L' [3] U2 R2) // 3E (8-4/26)
まず [1] で 3e を解消します。
次に、中段 (E 列) の交換関係を無視して 2e を解消することを優先して考え [2]
をインサートしました。
(cf.
中段エッジがからむインサートについて )
ここまでのスケルトンを書き下すと以下の様になります
(実際にはいちいち書き下していません)。
(F' B2 R' B D U' L2 D2 L R2 D' L2 U' D2 R' D2 R F2 R L F2 R' L' [3] U2 D B2)
[3] = (L2 D2 F2 U2 R2 D2 B2 U2) // first solution (8-3/31)
この時点で R F2 R L F2 R' L' の両端に M', M
をインサートしても同じ動きになることが分かります。 なぜなら M
列エッジに注目すると R F2 R L F2 R' L' の F2
の動きでしか移動せず、かつ F2 と F2 を続けて回すと M
列エッジが同じ位置に留まるからです。 詳しく知りたい人は、現在 (2020/9/15)
日本語の記事がないので
A Domino Reduction Guide
の 5.4.2 Slice insertions を頑張って読みましょう。
スライスで 3E
を解消できるところが見つからなかったので、通常の3点交換で解消を試みます。 R F2
R L F2 R' L' の右端に M をインサートすることを考えると [3] の頭が L2
になるとキャンセルが大きくなります。 丁度 L2 D2 F2 U2 R2 D2 B2 U2
をインサートすると 3E が解消されるので採用しました。
最後に M', M
をインサートして手数を減らすのですが思わぬキャンセルが起きました。
(F' B2 R' B D U' L2 D2 L R2 D' L2 U' D2 R' D2 R [4'] F2 R L F2 R' L [4] D2 F2 U2 R2 D2 B2 D B2)
[4] = (M), [4'] = (M') // finish (4-8/27)
一見、R と M', R' L と M がキャンセルして6手キャンセルのように見えます。
しかし、 [4] の前後に注目すると F2 R' L M D2 = F2 R' L R L' x' D2 = F2 x' D2
となっています。 F2 x' D2 は F2 F2 x'
と同じことなので更に2手キャンセルしました。
この時点で残り2分も無かったので、ここで提出です。
B2 D' B2 D2 R2 U2 F2 L' R' D2 L' D2 R D2 U L2 D R2 L' D2 L2 U D' B' R B2 F (27)
DR 後が短いためキャンセルしにくいスケルトンでしたが、ラッキーに助けられた解答だったと思います。
時間外
時間外にもう1手減らせることに気づきました。
B2 D' B2 D2 R2 U2 F2 L' R' [ex1] D2 L' D2 R [ex1'] D2 U L2 D R2 L' D2 L2 U D' B' R B2 F
[ex1] = M, [ex1'] = M' // finish (4-5/26)
extra solution:
B2 D' B2 D2 R2 U2 F2 L2 F2 L' F2 L D2 U L2 D R2 L' D2 L2 U D' B' R B2 F (26)
これは元のスケルトンからの optimal な解答のひとつです。 しかし、スライスなしで見つけるには [1] をインサートした後、2e より先に 2E を解消して 3e を残す必要があるので、少なくとも僕にとっては1時間で見つけるのは難しいことです。 なので、この記事のような方法で26手に辿り着ければ上出来だった思います。
R' U' F D2 F D2 L2 B' D2 R2 B L2 U R2 F' U' F R U' B2 L F R' U' F
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